コロナ蔓延下における麻雀業界の展望

2020年11月17日
コロナウイルスはその終息を見ないまま、世界的な流行から既に8ヶ月を経過した。被害は甚大で、不要不急の外出を控える必要性とともに、不要不急の産業の休止が国家的・倫理的に求められた。パチンコホールや麻雀荘などの風俗営業に分類される業種も、一時的な営業の停止を余儀無くされた。
さて、非常事態宣言は解除されたが、流行以前と遜色なく客足が各業種に戻ったかといえばそうではない。とは言え4月からの改正健康増進法の施行によっての影響なのか、はたまたコロナの影響なのかは判断することは出来ないのが現状である。雀荘業界においても遠のいた客足の回復に難儀し、閉店をせざるを得なくなる店舗が既に複数出ている。私たちはどうすればいいだろうか、今回はそこを考えていきたい。そもそもコロナウイルスの感染を防ぐために、感染者との濃厚接触はご法度と世間では騒がれた。濃厚接触とは国立感染症研究所の積極的疫学調査によると、その目安が「1メートル以内かつ15分以上の接触」と定義されている。さて、麻雀において、これはどう防げばいいだろうか。
よく行われるのは、来店されたお客がどこから来たかを聞くことである。例えば東京で爆発的流行が発生した直後に東京から来た人をある程度敬遠する行為も場合によっては必要かもしれない。が、そもそも雀荘というフィールドが誤解を恐れずに言うならば「多種多様な人間のるつぼ」であり、素性を明らかにするのを好ましく思わない人も少なからず存在するのは事実だ。となると、そういった店には疎遠になるし、防護策を取ったが故に客足が遠のいてしまうというある種のジレンマが待っていることになる。
あるいは、マスクの着用を義務付けるのも有効だろうか。有効性が担保されてない以上気休めにしかならないオチも有り得るが、それとて水際での防御手段としては無価値では無いはずだ。
が、根本的に麻雀は麻雀卓を囲んで行うゲームだ。他家との距離を1メートルも取るのは現実的ではないし、麻雀牌の問題もある。というのは、麻雀牌はその性質上一定数の人間が同一の牌に接触し得るものである。と言うのは、一般的な全自動麻雀卓の場合2組1セットの牌を用いて、片方を使用中にもう片方で山を組む訳で、これを繰り返し使うことでスピーディな進行を可能にしている。逆に言えば卓内全員が同じ牌に触れる可能性が大いにあることになる。となると、極めて短時間ごとの洗牌を行わなければその防御は出来ないことになってしまう。これも合理的ではない。あるいは摸打の度に卓に近づき、それ以外は離れて行うというのも一部雀荘では行われているようだが、そこまで行くと最早卓に拘る必要性すら怪しくなるレベルである。
実際それならネット麻雀でいいじゃないかと言うのは考え様である。客目線で解釈するなら確かにそこまで防護策を取るくらいなら家でネット麻雀する方が肩身を気にせず打てるだろう。が、店側からすればそうはいかない。そこはある種のトレードオフだろうか。何かを犠牲にしなければ何かを得ることは出来ないということなのだろうか。と言うかそもそも相手がウイルスである以上タチが悪い。目に見えないものを気にして生きていくほど窮屈な生き方は無いだろうし、明確な防護策がないのだ。ただ、その本質はどこも同じな訳であり、飲食業だろうが小売業だろうが一定の苦行をさせられているのが実情だ。根本論を言うならば、その撲滅法が解明されることが第一義であろうか。
無料でホームページを作成しよう! このサイトはWebnodeで作成されました。 あなたも無料で自分で作成してみませんか? さあ、はじめよう